上野千鶴子にスピーチを学ぶ@弱者が弱者で尊重される社会
ハーブティを飲みながらちょっとブレイクで読んでね♪
東京大学名誉教授、上野千鶴子さん。彼女の歯に衣着せぬスピーチが話題になっていますね。私は、最後まで読むと非常に「愛溢れる」スピーチだなあと思いました。
こちらのサイトからお写真を転載 なんか先生おしゃれですよね~
えええと、私、こういう「新入社員に向けて」「新しい期にあたって」「新年の抱負」のようなスピーチライターをしておったことがあり(会社員時代)、何人もの役員や社長さんの「お言葉」を書き起こし、ないしはゼロから作るってやっておった訳ですけれど。やっぱりわかるんよね…。その人の「会社に対する愛情」が。やっぱりその社長さんなり役員なりの「仕事に対する思い」だったり「会社への愛」がすごく出る部分です。
だから、「ほとんど自分の言葉で書く、話す」という社長は信用がおけるけれど、『君に任せる』とかいわれるとかなりがっかりしましたね。そして、私が書こうが本人が書こうがですが、社会情勢とかいろんな人のスピーチを真似して、くっつけたりして会社の状況に合わせて、そして「嫌われないように」書いてしまうと、どうにもこうにも、「熱がない」「死んでるなこれ」みたいなものしかできないんですよね。この「嫌われないように」って結構大事肝かもしれません。
上野千鶴子さんのスピ―チには文字になってもなお、「本気(マジ)」「熱血」「熱意」が感じられてそこに感動するわけだけれど、やっぱりそこは、「人に嫌われても言いたいことを言う」という決意がありますよね。人の顔色をうかがうのではなく、ね。大きい会社はみんなで✓して、とがったところをどんどん丸くして「嫌われない」ようにするから、金太郎飴みたいになるもんね~。
そして、私が一番好きだった部分はここですね。
がんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。
あなたたちが今日「がんばったら報われる」思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。
世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと…たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。
あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。
恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。
そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。
女性学を生んだのはフェミニズムという女性運動ですが、フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。
「フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想」
このことを上野さんは伝えたかったんだろうなあ。会社に勤めていたときに感じた「違和感」が沢山思い浮かびました。
『女性管理職を増やそうという時に、「下駄を履かせるのはずるい」という批判もあるんだよねえ。』僕は思ってないけれど、ね、と自分の意見のくせに「人が言ってた」という口ぶりだった上司とか、『そこの、女の子』と呼ぶおじさんとか(笑)『「若い女性」が入ってきてうれしいですよね』という女性の部長とか。
このなんか「違和感」だよね。って思っている事を「なんでなの?」と突き詰めていった結果、上野さんは「弱者が弱者として尊重される社会」に行きついたんだね、と思うとなんだか感慨深いものがあります。
全文こちらからお読みいだけます↓
あと、この本も超おすすめです。ハーブティのお供にどうぞ♪